22/08 SQLインセンティブ制度のアップデートについて(労務のフィードバック未反映❗)

概要

SQLインセンティブ制度が始まって 3年弱Lv1が導入されて1年弱 経過した
喜ばしいことに、この制度を利用してSQLやデータリテラシーを学び、業務に活用できるようになったメンバーが大勢生まれた
長く運用された結果、組織の拡大による影響が無視できなくなってきたり、制度の問題点が明らかになってきたりしたので、それらを踏まえてアップデートを行う

課題感

業務での活用状況が反映されていない

組織の拡大によってロールの分担がより明確になり、SQLインセンティブ制度によって獲得できるデータリテラシーやSQLに関する知識を、業務の中で活用しづらいケースが増えてきている
業務でクエリを書く機会が無い場合や無くなった場合でもインセンティブが継続的に支給されるため、「業務でデータを活用すること」ではなく「試験に合格すること」だけに強いインセンティブを与える制度になってしまっている面がある
しかし、そもそもデータの活用による業務のインパクト増は本来この制度とは別に評価制度によって反映されるべきであり、インセンティブは評価に先行して習得を促進するための投資で、評価に反映されるまでのラグを解消する役割となるものである
業務での活用状況は評価制度に委ねつつ、習得を促進できるインセンティブ設計にしたい

その他のスキル習得が軽視されてしまう

上記問題と同様に、ロールによってはその他のスキルのほうが重要度が高い場合もあるはずだが、SQLインセンティブ制度が大きな存在であるため、より業務に活用できるスキルの習得の妨げとなっている可能性がある
実態にそぐわない過剰なインセンティブを避けたい

運営メンバーの負担増加

組織拡大とLv1の追加により受験するメンバーの数が増えたため、運営コストは高まっているが、SQLインセンティブ制度を運営しているメンバーの数は増えておらず、運営メンバー1人あたりの負担が増加している
運営メンバーを無理なく増やしたい

エンジニアの多様化

現在はエンジニアのみこの制度の対象者から除くという設計になっている
しかしエンジニアの人数も増え、様々な技術スタックを持つメンバーが揃ってきたため、エンジニアであれば必ずLv3に合格できる状況だとは言えなくなってきた
エンジニアはSQLやデータリテラシーを業務に活かしやすい立場であるため、伸び代がある場合に限り、サポートしやすい体制を整えたい
SQLに不慣れなエンジニアも制度の恩恵を受けられるようにしたい

解決策

インセンティブ設計について

金額設定

永続的なインセンティブの支給は上記の課題感により適切ではないため、一定期間または単発での支給が良い。労務側の負担を考慮すると、単発での支給が妥当
評価に業務での活用状況が反映されるラグは、開催時期によってブレるがおよそ2ヶ月 ~ 4ヶ月。現状の制度から減額しない形にすると、以下のような金額設定となる
Lv1:2万円
Lv2:4万円
Lv3:8万円

開始時期

次回の評価からの反映とすれば、評価制度によって業務での活用状況を評価するという点がクリアできるので、半年後の2023年2月から永続的な支給をストップする
単発での支給については次回のSQLテスト合格者から開始する。減額が発生するわけではないため問題ない

制度の対象者について

エンジニア

運営メンバーまたは上長によって大きな伸び代があると判断されたエンジニアを対象者に加える
ただし運営メンバー不足の解消のため、エンジニアでLv3を取得した場合は運営メンバーに加わることとする

エンジニア以外

今までと変わらず全員で良い

運営メンバーへの参加

今まで通り、Lv3に合格した場合は運営メンバーへの参加打診対象となる
もちろん強制ではないため参加しなくても良いが、制度の存続のために協力してもらいたい
基本的には運営を持ち回りで行うため、ずっと参加し続けなければならないわけではない
比較的Lv3に合格しやすいであろうエンジニアが対象者として加わることにより、運営に関わる人が増え、今後も制度が安定して存続できることが期待される

懸念点・今後の課題

広報観点

インセンティブ制度の変更により広報面でのインパクトが失われてしまう可能性
しかし制度自体は継続され、また減額するわけでもないので同様のインパクトが得られると期待される

モチベーションの低下

評価に反映されれば減額はないが、評価に反映されないメンバーのモチベーションが低下する可能性はある
業務での活用があまりなく、それによって評価に反映されない場合は、今回のアップデートの目的に叶っているので問題ない
業務での活用があるにも関わらず評価に反映されない場合は、評価制度を見直す必要がある

タイミングによる不公平

できるだけ不公平にならないような設計を目指したが、より良い案がある場合はぜひ提案して欲しい

その他のスキル習得を支援する仕組み

現状では福利厚生キットとして、講座や資格などの学習にかかった費用を申請ベースで負担する学習支援や、書籍購入制度、外部研修サポート等がある
また需要が大きいものについては個別の制度化もありえるため、SQLインセンティブ制度以外にも同様の仕組みを作っていく動きを進められると良い

結論:制度の変更点

金額

今まで

合格後に毎月
  • Lv1 毎月5000円
  • Lv2 毎月10000円
  • Lv3 毎月20000円
を支給

今後

合格時に単発で
  • Lv1 20000円
  • Lv2 40000円
  • Lv3 80000円
を支給
ただし飛び級した場合は飛ばした分もまとめて合格として扱い支給する
支給方法はリファラルボーナス同様、半年ごとの賞与に含む形となる予定

変更タイミング

今回までのSQLテスト合格者
23年1月まで今まで通りに支給される
次回以降のSQLテスト合格者
単発で支給される

制度の対象者

今まで

エンジニア以外

今後

すでに十分に習得しているエンジニア以外
十分に習得していない = 運営メンバーまたは上長によって大きな伸び代があると判断された

変更タイミング

次回のSQLテストから